車椅子で乗船!「カーフェリー」情報


新日本海フェリー「らいらっく」

新日本海フェリー「らいらっく」
ステートBハンディキャップルーム

新日本海フェリー「らべんだあ」
身障者用浴室

津軽海峡フェリー「ブルードルフィン」
車両甲板より客室入口



 

<長距離航路> フェリー会社 時間

航送料金
(車長5m未満
ドライバー1名込)

車椅子対応船舶 車輌甲板→船室

車椅子
対応船室

新潟⇔秋田⇔苫小牧 新日本海フェリー 約18時間

北行き(新潟発)月〜土
23:05→翌17:20

南行き(苫小牧発)月〜土
19:30→翌15:30

24,740円
ステートルームB

28,030円

デラックスB

身障者割引1種
期間A

「らいらっく」
「ゆうかり」
エレベーター

デラックスB
(1室)
ステートB
(4室)
ツーリストS
(1ブロック)

※ひとこと

2017年春夏、新潟⇔小樽航路に新造船「らべんだあ」「あざれあ」が就航したことにより、

従来、新潟⇔小樽航路に使用されていた「らいらっく」「ゆうかり」が新潟⇔秋田⇔苫小牧航路へ転用となりました。



★予約 電話もしくはインターネット。車椅子使用者の場合は船室の指定等あるので電話予約が望ましい。

    インターネットの場合、船室のグレードを指定し決済してから、船室を指定するので、例えばステートBが予約できても

    万一、ステートBハンディキャップが空いてない場合は予約を取り消すことになる。船室グレードの空き状況を見る段階で

    ハンディキャップルームの空き状況は確認できないからである。

    ステートBもしくはデラックスBの「ハンディキャップルーム」が正しい名称で、乗船券に表記されている。

    ステートBの場合、4室のうち2室は一般トイレ前のためドア開閉音が気になるので、ルームNo458、461を指定するとよい。

    電話予約の際、障害の度合い(足が不自由、手足が不自由等)について聞かれるので、正直に答えること。

    どの場面(車両甲板や船内の移動等)で手伝いが必要かあらかじめ伝えておくとよい。

★割引 窓口で身障者手帳を提示することで、上級船室利用の場合は、ツーリストJとの室料差額が身障者割引で50%OFF(1種の場合)

    ただし、車両は身障者割引対象外である。

    例:期間A 新潟→苫小牧 車長5m未満 21,500円 ステートB 12,960円ー6,480円/2(身障者割引)=3,240円

    21,500円+3,240円=24,740円(障害者割引・1種・ステートB車両込み料金)

    例:期間A 苫小牧→新潟 車長5m未満 往復割引 ステートB

    21,500円×0.9(往復割引)+3,240円=22,590円

    
なお、往復割引の他に回遊割引があり、往路が新潟→小樽、復路が苫小牧→新潟でも適用され、復路が1割引になる。    

★FT 苫小牧FTは大洗・仙台行きの立派な設備を誇る西港が有名で、新日本海Fは東港なので間違わないように注意が必要である。

    新日本海フェリーの場合、FTの誘導係員へ車椅子使用者の車種情報が伝えられているようで、乗船の際、

    車両甲板エレベーター近くに誘導してもらえるので、多客期以外でも出発の90分前に到着していた方がよい。

    乗船手続の際に「優先車両」と書かれた紙を窓口で受け取り、ダッシュボードに掲示し、一般車両より早く乗船する。

★船舶 「らいらっく」と「ゆうかり」は兄弟船で、ともにバリアフリー法が改正されてから建造(2003年)されたので、設備面は、

    太平洋フェリーの「きそ」「いしかり」並みに充実している。特筆すべきなのが、「バリアフリー対応浴室」の存在である。

    この船室は一般客の利用ができないので、身障者専用である。また、通常施錠されているので、使用の際はフロントへ連絡が必要。

★船室 ステートB(旧1等洋室)とデラックスB(旧特等B)、ツーリストS(旧S寝台)が車椅子対応。ただし、ツーリストSは

    一部区画に通路が広くなっているバリアフリータイプがあるが、予約時に区画を指定することはできず、乗船してからの受付順

    となるので、ステートBかデラックスBをすすめているとのこと。また、ツーリストSと個室のステートBの

    差額はわずか1,350円(身障者割引適用時)なので、満席時以外はステートB以上をすすめる。

    なお、寄航便同様に、予約時に「ハンディキャップルーム」希望と伝えないとベッド間が狭い通常の客室を指定されるので注意が必要。

    対応客室はステートBのうち4室のみ、海は見えない。ステートBにトイレはないが、廊下を出てすぐ近くにある。

    その隣は「バリアフリー対応浴室」もあり、船内を大きく移動することがないので、便利だ。なお、上級船室である

    デラックスルームB(旧特等B)には室内に車椅子対応トイレと浴室がある、ステートBとの差額は3,290円だが

    客室内の広さは非常にゆったりしており、ステートBハンディキャップではインサイドのため窓から海は見えないが

    デラックスBハンディキャップでは1階上のフロアのため、振動も少なく、窓から海が見える。

    多客期(期間B、C)に船室を貸切利用(個室を一人利用)すると貸切料金が発生するので注意が必要。

★運賃 太平洋航路(太平洋F、商船三井F)と比べると、とってもリーズナブルな航路である。設備面ではほぼ同等なので、

    満席でない限り、新潟⇔苫小牧もしくは新潟⇔小樽航路をすすめる。

★運行 北行き、南行きともに、夜出発して、翌日到着する。北行きは新潟23時発、苫小牧着が夕方17時すぎとなる。

そのた 関東圏から北海道を目指す場合、最もポピュラーな航路でリーズナブルのため人気も高い。一般客室は夏休み時期になると

    早々に満席になることが多いが、新日本海フェリーHPの空室照会で×になっていても、 ハンディキャップルームは車椅子利用者のために

    別に確保しているとのことなので、電話で問い合わせること。
また、バリアフリーへの取り組みが他の船会社より早く、

    予約〜FT〜乗船〜船内のあらゆる場面において、スタッフの対応もよい。

新日本海フェリー「らいらっく」「ゆうかり」 ステートB ハンディキャップルーム バリアフリー対応浴室
デラックスB
ハンディキャップルーム
デラックスB
ハンディキャップルーム
デラックスB
ハンディキャップルーム

 

 

<長距離航路> フェリー会社 時間

航送料金
(車長5m未満
ドライバー1名込)

車椅子対応船舶 車輌甲板→船室

車椅子
対応船室

新潟⇔小樽 新日本海フェリー 約18時間

北行き(新潟発)火〜日
11:45→翌4:30

南行き(小樽発)火〜日
17:00→翌9:00

23,350円
ツーリストS

身障者割引1種
期間A

「らべんだあ」
「あざれあ」
エレベーター

ツーリストS
(24室)

※ひとこと

2017年春夏、新潟⇔小樽航路に新造船「らべんだあ」「あざれあ」が就航しました。


★予約 電話もしくはインターネット。車椅子使用者の場合は船室の指定等あるので電話予約が望ましい。

    従来の「らいらっく」「ゆうかり」と異なり、ハンディキャップルームは設定されてないので、インターネットからの予約は可。

    なお、新船のツーリストSは人気があるため、早めの予約が必要で、ツーリストSが確保できない場合は新潟⇔秋田⇔苫小牧便の利用となる。

★割引 窓口で身障者手帳を提示することで、上級船室利用の場合は、ツーリストCとの室料差額が身障者割引で50%OFF(1種の場合)

    ただし、車両は身障者割引対象外である。

★FT 新潟、小樽ともに迷うことはないでしょう。いずれもバリアフリー対応FT(フェリーターミナル)です。

    新日本海フェリーの場合、FTの誘導係員へ車椅子使用者の車種情報が伝えられているようで、乗船の際、

    車両甲板エレベーター近くに誘導してもらえるので、多客期以外でも出発の90分前に到着していた方がよい。

    乗船手続の際に「優先車両」と書かれた紙を窓口で受け取り、ダッシュボードに掲示し、一般車両より早く乗船する。

★船舶 新造船「らべんだあ」と「あざれあ」ともに、2017年就航の新型バリアフリー対応フェリーである。

    今まで新潟⇔小樽に使用されていた「らいらっく」「ゆうかり」との大きな違いはバリアフリー対応船室が

    「デラックスB」「ステートルームB」の個室がなくなり、1人個室の「ツーリストS」のみになったことである。


★船室 ツーリストS(1人個室)のみ車椅子対応。なお、ツーリストSにはバリアフリータイプ(24室)とノーマルタイプ(20室)の2タイプあり

    予約時に必ず「バリアフリータイプのツーリストS」と指定してくれと新日本海フェリー予約センターは言ってました。

    タイプの違いは真ん中の通路が広くなっていることのようです。

    また、「らいらっく」「ゆうかり」のツーリストSと比べると船室が広くなり、外側から鍵がかかるドアができた。

    しかし、このドアが非常に大きく、引きドアではなく、押しドアであるため、車椅子で中に入り、ドアを閉めようとすると

    車椅子がぶつかってドアが閉まらなくなります。このため、電動車いすや幅広の車いす(いわゆる病院に置いてあるようなタイプ)は利用が難しい。

    しかし、新潟⇔小樽航路希望の場合、車いす利用者は「ツーリストS」しか選択肢がありません。

    先日乗船した際、ツーリストAを見学してみましたが、床⇔車いすの移動ができる方なら下段の利用は可能かもしれませんが、

    かなり低い位置にベッドがあるのであまりおすすめはできません。また、個室タイプのステートAは入口は大丈夫だけど、

    ベッドの間隔が狭いので伝え歩きができる方なら可だが、普通の車いす使用者は難しいです。また、バストイレに段差があります。

    新日本海フェリー予約センターは「ツーリストSの利用は可能だが、車いすの方はできるだけ新潟⇔秋田⇔苫小牧の寄港便を利用して欲しい」

    と言ってました。とは言え、旅行の行程的には小樽早朝着の直行便は魅力なので、早めに予約するしかないのかなと思います。

    個人的には、今回の新造船に、敦賀⇔苫小牧航路にあるハンディキャップルーム「ステートH」を作って欲しかったです。

    この件について新日本海フェリーから回答をいただきました。「今後もバリアフリー対応個室の設置予定はないので、らべんだあ、あざれあについては

    ツーリストSを利用して欲しい」とのことでした。
周囲にバリアフリー浴室、トイレがあるツーリストCが設計の段階ではバリアフリー客室だったが、

    利用率や経営観点から最終段階で方向転換があり、設置見送りになったのかもしれません。立派なバリアフリー浴室が設置されているだけに非常に残念です。    

★運賃 新潟⇔苫小牧航路と基本的には変わらない。ただし、「らいらっく」「ゆうかり」のステートBと新造船のツーリストSに

    大きな料金差はない(身障者割引適用だと1,000円程度)ので、部屋の広さ、二人個室を考えると悩むところである。

★運行 新潟発の北行きは今までの10:30→11:45発へ。小樽発の南行きは10:00→17:00発へ変更になったので利用しやすくなりました。

 



 

<近距離航路> フェリー会社 時間

航送料金
(車長5m未満
ドライバー1名込)

車椅子対応船舶 車輌甲板→船室

車椅子対応船室

青森⇔函館 青函フェリー 約4時間 16,200円
(6〜9月・ネット割引)
12,960円
(10〜5月・ネット割引)
「はやぶさ」
(2014.3就航)
「あさかぜ21」
(2009.4就航)
はやぶさ:エレベーター
あさかぜ21:昇降機
全等級

※ひとこと

★予約 電話のみ。インターネット予約は2019年度内に開始されるらしい。

    車椅子使用者の場合は電話予約で”車椅子使用で介助者はいない”と伝え、「はやぶさ」のエレベーター、

    「あさかぜ21」の昇降機の利用を伝える必要があるため、事前予約が必須であり、乗船手続は1時間前までに済ませる。

    予約無しで行くと、エレベーター、昇降機の準備ができないので乗れない可能性がある。

★割引 HPからクーポンダウンロードの上、窓口に提出することで航送料金1割引(スマホの画面を見せることでも可)

    時期によっては他のキャンペーンにより、2割引、3割引もあるのでHPの事前確認は必ず行うこと。

    なお、乗船手続窓口で何も言わないと正規料金を請求されるので、クーポン利用はこちらから申し出る必要がある。

★FT 青森FTは青函フェリーと津軽海峡フェリーのFTがそれぞれ別にあるので間違わないよう注意が必要。

    スマートチェックインゲートの先にある近代的な建物が津軽海峡FのFTであり、フェリー埠頭の入口にあるのが

    青函FのFTである。こちらは平成23年に改築し、新しくなった。函館FTは2社で場所が全く異なる。

★船舶 「はやぶさ」と「あさかぜ21」が車椅子で乗船可能なフェリーである。「3号はやぶさ」と「あさかぜ5号」は

    車両甲板から船室への移動が階段のみのため、車椅子での乗船はNG。そのため、時刻表を確認して

    「はやぶさ」と「あさかぜ21」に予定をあわせる必要がある。ちなみに津軽海峡Fは全船車椅子対応のようだ。

    ちなみに、エレベーターと昇降機は歩行困難者のみが利用するため、一般客の利用はできない。

★船室 「あさかぜ21」は3室あり、そのうち1室が車椅子対応でカーペット敷きの端に長いすが設置されている。

    車椅子に乗ったまま足を投げ出しても大丈夫だ。なお、「はやぶさ」はバリアフリー対応座席があり

    車いすから乗り移りそこで横になることも可能だ。混雑状況にもよるが、よほどの多客期でない限り、一般客は

    通常のカーペットルームを利用するので、対応座席が埋まってしまうことはない。車いす利用者は「はやぶさ」の

    時刻表にあわせ旅行計画を練ると、横になって青森⇔函館の4時間を過ごせるので、あさかぜ21よりはやぶさの

    利用をすすめる。また、はやぶさにはベッドがある個室「ステートルーム」も設置されており、6,160円の

    貸切料金を払うと利用できるため、一人旅以外なら有効に活用できる。料金は1部屋単位で1人単位ではない。 

★運賃 青函Fは上記のように、季節により2タイプに固定されており、いわゆるお盆料金の設定はない。対する、津軽海峡Fは

    長距離航路と同様に多客期は高く、閑散期は安く、時期によって細かく料金が分かれている。なお、青函F、津軽海峡Fともに

    車両に対して身障者割引の適用はない。

★運行 青森23:30発の「はやぶさ」と2:00発の「あさかぜ21」を利用すると船上で1泊できるので利用価値は高い。

そのた 車椅子単独(介助者なし)の場合、新潟や仙台、大洗からの長距離航路を利用する人がほとんどで、青函航路を利用する人は
 
    珍しいらしい。しかし、最近はどのフェリー会社もバリアフリー対応には力を入れているため、元貨物フェリーだった

    青函フェリーと言えども、車椅子一人旅でも安心して乗船することができる。


青森の青函フェリーターミナル

青函フェリー「あさかぜ21」
バリアフリー対応フェリー

函館の旧青函フェリーターミナル
すぐ近くに移転しました


 

<近距離航路> フェリー会社 時間

航送料金
(車長5m未満
ドライバー1名込)

車椅子対応船舶 車輌甲板→船室

車椅子対応船室

青森⇔函館 津軽海峡フェリー 約4時間 ただいま


 


○ポイント

関東エリアから北海道へ行こうとすると、フェリー会社は上記以外にもいくつか選択肢があります。しかし、「リーズナブルでバリアフリーなフェリー」という条件で探すと、取り上げている会社に絞られてくるので、特定のフェリーに肩入れしているのではありません。旅の予算やコース、日程によっても選択肢は変わってきます。 2019年春の旅で計12回北海道に渡ったので、利用した12回分のフェリー会社を紹介します。
 
−−−往路−−− −−−復路−−−
新日本海フェリー(新潟→小樽航路)  6回
青函フェリー  (青森→函館航路)  4回
津軽海峡フェリー(青森→函館航路)  1回       
太平洋フェリー  (仙台→苫小牧航路)  1回
新日本海フェリー(小樽→新潟航路)  7回
新日本海フェリー(苫小牧→秋田航路)   2回
青函フェリー  (函館→青森航路)   2回
津軽海峡フェリー(函館→青森航路)     1回

<参考>関東エリアから北海道へ向かうためのフェリー

新日本海フェリー 新潟⇔小樽、新潟⇔秋田⇔苫小牧
太平洋フェリー  仙台⇔苫小牧
商船三井フェリー 大洗⇔苫小牧
青函フェリー   青森⇔函館
津軽海峡フェリー 青森⇔函館、大間⇔函館
シルバーフェリー 八戸⇔苫小牧、宮古⇔室蘭



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